1.国語
超長文を読ませて記述回答をさせる学校が増えています。記述対策は設問を読み、本文を読み、設問に答えなくてはなりません。 特に自分が感じたことを書いても得点につながりません。その学校が要求している回答を書かないと得点になりません。したがって我流で解くのでなく、科学的あるいは論理的に正解を導く解法を身につけていかなければ本番では相当の苦戦をします。
難関校を目指す方は、志望校の過去問以外に灘中、麻布中学と武蔵中学の国語の過去問は是非取り組んで欲しいものです。この3校の問題は日本でもピカ一の質の高い問題を出題します。すべてやることはありません。ランダムに触れておけばいいでしょう。
特に関西・中国・九州の方であれば志望校プラス灘中やラサールの過去問ということでも結構です。
男子のみでなく女子の場合でもこの3校の国語問題はマークしてください。このクラスの過去問で夏休みくらいに半分くらい正解するならかなりの実力と判断できます。
次に上位校で選択肢問題が多い学校を受ける場合は、難関校の併願校クラスの学校の過去問をいくつか選んで解くといいでしょう。選択肢問題は設問に正解が含まれていますから、理論的にその選択肢を選ぶ能力を身につけることが優先課題です。
受験生の志望校の出題傾向をよく分析して対策を講じてください。
市販の参考図書としては ①記述対策は出口の高校入試用問題集レベル0~3を推奨します。できればレベル2までは最低やって欲しいところです。 ②出口先生のテキストが手ごわいという場合は語学春秋社の国語授業の実況中継上下をお勧めします。昨年はこの本だけで国語偏差値を51から67まで6ヶ月間で伸ばした受験生がいました。相談スタッフも舌をまくほどでした。
今はできなくても成功事例はたくさんありますので着実に進めてください。
2.算数
近年規則性や場合の数、図形分野からの出題が多くなっています。なぜならば比や規則性、場合の数は中学や高校の確率統計分野に直結します。
この分野に強い子供がどちらかというと社会で成功する確率が多いからです。特に男子校や女子の上位校ではこの傾向が強まっています。
春休みはこの中の一つを選んで重点的に攻略しておくとあとあおと有利になります。もちろん5年生の復習も大事です。5年生のテキストの標準的問題(応用レベル)がスラスラできるようにしておくことが重要です。
時間は限られていますから、特に苦手な分野を中心にローラーをかけます。すべてを追いかけることは無理です。欲張った計画を立てたが結局未消化分がたまったではあせるばかりです。
逆張りで「これしかやらない。でも完璧にやる」に徹してください。仮に春休み明けの模試で総合が低くても自分が重点的に取り組んだ分野の得点が高ければ大成功です。
図形はまず平面図形から攻略します。図形は①角度、②辺の長さ、③面積、④体積、⑤それらの比以上の4分野プラスで⑤しかありません。このパターンしかないのです。 苦手な方は①と②の問題を中心に、伸ばしたい方は②と③を中心にやるといいでしょう。
3.理科
昨年は月や昆虫などかなり絞り込んだ予測をしました。今年もピンポイントで予測していきますので、志望校のクセを掴み出そうなテーマはマークしてください。逆に出そうもない分野は即捨てることです。
理科は女子より男子校のほうが難しい場合が多いので、特に男子は入念にやっておくことをお勧めします。やはり基本は物理と化学の分野です。おもりのつりあい、電気回路、水溶液あたりは定番です。
人体は3つの系統に分かれます。心臓や肺を中心とした呼吸器系、胃や腸を中心とした消化器系、最後に脳や脊髄、筋肉などの神経系の3つです。この3つの分野で連続出題はありえません。人体は連続しても、神経系⇒消化器系という具合です。このように分野を分けるテクニックを身につけるとほぼ出題分野を予測できるようになります。
実験や観察を重視する傾向が強まっていますから学校の実験や観察をないがしろにしないで必ずそこで学び取るようにしてください。塾のテキストやプリントで足ります。あとは過去問が最高のテキストと思ってください。
4.社会
社会も単なる知識の穴埋め形式は少なくなりました。考えさせる問題が増えています。長文を読ませる傾向も上位校を中心に拡大中です。また、その学校が修学旅行などで出かけた地域の地理や歴史を問う出題も増加しつつあります。志望校のホームページで先輩たちがどこへ出かけたかを良く調べておくといいでしょう。
2025年は源氏物語が要注意です。来年は社会あるいは国語で絶対に出ます。特に上位校は作者を尋ねるような問題でなく、当時の時代背景や別な文化の問題と関連して出題してくるでしょう。ただし源氏物語の作者や輝度的な内容は最低限押えておきましょう。
歴史は古代から平成までの通史をやります。全体の流れを掴むことが重要です。それから学校により出題にクセがありますからこのクセをよく分析しておきましょう。例えばほとんどが江戸時代以降の出題ならばまず江戸時代以降を固めることが優先順位です。
逆に奈良、平安や室町時代あたりが好きなのは女子校です。どちらかというと戦時よりも文化が栄えた時代の出題が多いようです。
このように視点を変えるとその学校の出題の傾向がよりハッキリしてきます。そうすればかなりの確率で捨てる分野とやるべき分野が明確になります。
社会で全体を把握する意味で推奨できる参考書は日能研のメモリーチェック社会などが速習に向いています。